石友だより

涅槃図(ねはんず)


先日絵を見ていました。涅槃図をご存じでしょうか?お釈迦様が入滅した時(お亡くなりになる事)の様子を描いたものです。入滅された事を「涅槃に入る」という事から、その状況を表した図(絵)になります。涅槃図はお釈迦様の入滅という悲しみの中にも、仏教画としての荘厳さを保ち、さらに終焉を描くと共に、教えの永刧性を表現する事が一枚の絵の中に凝縮されています。涅槃図は仏教理想の死の在り方が示されています。絵を見て状態を読み解く事は、死の在り方を考える事でもあり、在り方や生き方を見つめ直す事でもあると表現されています。日々の報道等ではほとんど、不幸な事柄や生き死にの情報ばかりがが普通に流れます。悲しい辛い可哀そうだけの受け止めだけではなく、慈悲の心を持って共感し、生きるという大変さや、自分自身の行いや在り方を見つめ直す事が大切だと痛感しました。皆誰もが救われる心に近づければと願うばかりですね。